2Dカスタム描画

どうして?

Godotには、スプライト、ポリゴン、パーティクル、あらゆる種類のものを描画するノードがあります。ほとんどの場合、これで十分です。しかしそれがすべてではありません。その特定の 何か を描画するノードが存在しないため、恐怖、不安、怒りで泣く前に...簡単に任意の2Dノード(Control または :ref:`Node2D <class_Node2D> ` ベース)を作成できることを知っておくとよいでしょう。そして、作成したノードでカスタムコマンドを描画します。それも 本当に 簡単に行えます。

しかし...

ノードのカスタム描画は*非常に*便利です。次に、その理由の例をいくつか示します:

  • ノードによって処理されない図形またはロジックを描画する(例:円、軌跡のあるイメージ、特殊なアニメートされたポリゴンなどを描画するノードの作成など)。
  • ノードと互換性のない視覚化:(例:四面体ボード)。四面体の例では、カスタム描画関数を使用してブロックを描画します。
  • 多数の単純なオブジェクトの描画。カスタム描画により、ノードの使用によるオーバーヘッドが回避されるため、メモリの所費を減らし、潜在的に高速化します。
  • カスタムUIコントロールの作成。利用できるコントロールはたくさんありますが、新しいカスタムコントロールを作るのも難しくはありません。

はい、どのようにですか?

ControlNode2D のような CanvasItem から派生したノードにスクリプトを追加します。次に _draw() 関数をオーバーライドします。

extends Node2D

func _draw():
    # Your draw commands here
    pass
public override void _Draw()
{
    // Your draw commands here
}

描画のコマンドについては、 CanvasItem クラスリファレンスを参照してください。たくさんあります。

描画の更新

_draw() 関数は一度だけ呼び出され、その後は描画コマンドがキャッシュされて記憶されるため、それ以上の呼び出しは不要です。

状態やその他の変更が原因で再描画が必要な場合は、同じノードで CanvasItem.update() を呼び出すだけで、新しい _draw() の呼び出しが行われます。

次に、もう少し複雑な例を示します。テクスチャ変数を変更すると再描画されます:

extends Node2D

export (Texture) var texture setget _set_texture

func _set_texture(value):
    # If the texture variable is modified externally,
    # this callback is called.
    texture = value #texture was changed
    update() # update the node

func _draw():
    draw_texture(texture, Vector2())
public class CustomNode2D : Node2D
{
    private Texture _texture;
    public Texture Texture
    {
        get
        {
            return _texture;
        }

        set
        {
            _texture = value;
            Update();
        }
    }

    public override void _Draw()
    {
        DrawTexture(_texture, new Vector2());
    }
}

場合によっては、すべてのフレームを描画することが望ましい場合があります。このためには、次のように _process() コールバックから update() を呼び出すだけです:

extends Node2D

func _draw():
    # Your draw commands here
    pass

func _process(delta):
    update()
public class CustomNode2D : Node2D
{
    public override void _Draw()
    {
        // Your draw commands here
    }

    public override void _Process(float delta)
    {
        Update();
    }
}

例:円弧の描画

次に、Godotエンジンのカスタム描画機能を使用して、Godotが機能を提供しないものを描画します。たとえば、Godotには円全体を描画する draw_circle() 関数が用意されています。しかし、円の一部を描くのはどうでしょうか?自分でこれを実行して描画をするには、関数をコーディングする必要があります。

Arc関数

円弧は、サポート円パラメータ、つまり中心位置と半径によって定義されます。円弧自体は、開始角度と停止角度によって定義されます。これらは、描画関数に提供する必要がある4つの引数です。また、色の値も提供するため、必要に応じて異なる色で弧を描くことができます。

基本的に、画面上に図形を描画するには、図形を1つのポイントから次のポイントにリンクする特定の数のポイントに分解する必要があります。想像できるように、シェイプのポイントが多いほど、より滑らかに表示されますが、処理コストの観点から見ると重くなります。一般に、形状が巨大な場合(または3Dでカメラに近い場合)、角ばった場所を作らないために描画するポイントを増やす必要があります。反対に、形状が小さい場合(またはカメラから遠く離れた3Dの場合)、処理コストを節約するためにポイント数を減らすことができます。これは Level of Detail(LoD) として知られています。この例では、半径に関係なく、固定数のポイントを使用します。

func draw_circle_arc(center, radius, angle_from, angle_to, color):
    var nb_points = 32
    var points_arc = PoolVector2Array()

    for i in range(nb_points + 1):
        var angle_point = deg2rad(angle_from + i * (angle_to-angle_from) / nb_points - 90)
        points_arc.push_back(center + Vector2(cos(angle_point), sin(angle_point)) * radius)

    for index_point in range(nb_points):
        draw_line(points_arc[index_point], points_arc[index_point + 1], color)
public void DrawCircleArc(Vector2 center, float radius, float angleFrom, float angleTo, Color color)
{
    int nbPoints = 32;
    var pointsArc = new Vector2[nbPoints];

    for (int i = 0; i < nbPoints; ++i)
    {
        float anglePoint = Mathf.Deg2Rad(angleFrom + i * (angleTo - angleFrom) / nbPoints - 90f);
        pointsArc[i] = center + new Vector2(Mathf.Cos(anglePoint), Mathf.Sin(anglePoint)) * radius;
    }

    for (int i = 0; i < nbPoints - 1; ++i)
        DrawLine(pointsArc[i], pointsArc[i + 1], color);
}

形状を分解する必要があるポイントの数を覚えていますか? nb_points 変数のこの数値を 32 の値に修正しました。次に、空の PoolVector2Array を初期化します。これは、単に Vector2 の配列です。

次のステップでは、円弧を構成する32個の点の実際の位置を計算します。これは最初のforループで行われ、位置を計算したいポイントの数に最後のポイントを含めるために1を加えて繰り返します。最初に、開始角度と終了角度の間の各点の角度を決定します。

各角度が90°減算される理由は、三角関数(コサインとサインなど)を使用して各角度から2D位置を計算するためです。ただし、簡単にするために、cos() および sin() は度ではなくラジアンを使用します。 0°(0ラジアン)の角度は3時から始まりますが、12時からカウントを開始します。したがって、12時からカウントを開始するために、各角度を90°ずつ減らします。

角度 angle (ラジアン単位)の円上にある点の実際の位置は、Vector2(cos(angle),sin(angle)) で与えられます。cos() および sin() は-1から1の間の値を返すため、点の位置は半径1の円上にあります。目標の半径にするには、単に点の位置に radius を乗算するだけです。次に、サポートサークルを center の位置に配置する必要があります。これは Vector2 の値に``center`` を加算することで実行されます。最後に、以前に定義した PoolVector2Array にポイントを挿入します。

次に、実際にポイントを描画する必要があります。ご想像のとおり、単純に32ポイントを描画するのではなく、それぞれの間にあるすべてのものを描画する必要があります。前の方法を使用してすべてのポイントを自分で計算し、それを1つずつ描画することもできます。しかし、これはあまりに複雑で非効率的であるため(明示的に必要な場合を除く)、各ポイントのペア間に単純に線を引きます。サポート円の半径が大きくない限り、1組のポイント間の各線の長さは、それらが個々の直線として見えてしまう長さになることはありません。もしもその場合は、ポイント数を増やすだけで済みます。

画面上に円弧を描画する

これで、画面上に物を描画する関数ができました。_draw() 関数内で呼び出します:

func _draw():
    var center = Vector2(200, 200)
    var radius = 80
    var angle_from = 75
    var angle_to = 195
    var color = Color(1.0, 0.0, 0.0)
    draw_circle_arc(center, radius, angle_from, angle_to, color)
public override void _Draw()
{
    var center = new Vector2(200, 200);
    float radius = 80;
    float angleFrom = 75;
    float angleTo = 195;
    var color = new Color(1, 0, 0);
    DrawCircleArc(center, radius, angleFrom, angleTo, color);
}

結果:

../../_images/result_drawarc.png

Arc polygon関数

これをさらに一歩進めて、円弧で定義されたディスクのプレーン部分だけでなく、その形状を描画する関数を作成することもできます。この処理は、線の代わりに多角形を描くことを除いて、以前とまったく同じです:

func draw_circle_arc_poly(center, radius, angle_from, angle_to, color):
    var nb_points = 32
    var points_arc = PoolVector2Array()
    points_arc.push_back(center)
    var colors = PoolColorArray([color])

    for i in range(nb_points + 1):
        var angle_point = deg2rad(angle_from + i * (angle_to - angle_from) / nb_points - 90)
        points_arc.push_back(center + Vector2(cos(angle_point), sin(angle_point)) * radius)
    draw_polygon(points_arc, colors)
public void DrawCircleArcPoly(Vector2 center, float radius, float angleFrom, float angleTo, Color color)
{
    int nbPoints = 32;
    var pointsArc = new Vector2[nbPoints + 1];
    pointsArc[0] = center;
    var colors = new Color[] { color };

    for (int i = 0; i < nbPoints; ++i)
    {
        float anglePoint = Mathf.Deg2Rad(angleFrom + i * (angleTo - angleFrom) / nbPoints - 90);
        pointsArc[i + 1] = center + new Vector2(Mathf.Cos(anglePoint), Mathf.Sin(anglePoint)) * radius;
    }

    DrawPolygon(pointsArc, colors);
}
../../_images/result_drawarc_poly.png

動的カスタム描画

さて、私たちは今、画面上にカスタムのものを描画できるようになりました。ただし、動きません。そこで、この図形を中心で回してみましょう。これを行うための解決策は、単にangle_fromとangle_toの値を経時的に変更させることです。この例では、単純に50ずつインクリメントします。このインクリメント値は一定のままにする必要があります。そうしないと、それに応じて回転速度が変化します。

まず、スクリプトの先頭で、angle_from変数とangle_to変数の両方をグローバルにする必要があります。また、他のノードに保存し、get_node() を使用してアクセスすることもできます。

extends Node2D

var rotation_angle = 50
var angle_from = 75
var angle_to = 195
public class CustomNode2D : Node2D
{
    private float _rotationAngle = 50;
    private float _angleFrom = 75;
    private float _angleTo = 195;
}

これらの値は_process(delta)関数で変更します。

ここではangle_fromとangle_to値をインクリメントします。ただし、0から360°の間に結果の値を wrap() することを忘れてはなりません。つまり、角度が361°の場合、実際には1°です。これらの値をラップしない場合、スクリプトは当面は正しく動作しますが、Godot が管理できる最大整数値 (2^31 - 1)に達するまで、角度の値は時間の経過と共に大きくなります。この現象を放置すると、Godotがクラッシュしたり、予期しない動作が発生する可能性があります。

最後に、自動的に _draw() を呼び出す update() 関数を呼び出すことを忘れてはなりません。これにより、フレームを更新するタイミングを制御できます。

func _process(delta):
    angle_from += rotation_angle
    angle_to += rotation_angle

    # We only wrap angles when both of them are bigger than 360.
    if angle_from > 360 and angle_to > 360:
        angle_from = wrapf(angle_from, 0, 360)
        angle_to = wrapf(angle_to, 0, 360)
    update()
private float Wrap(float value, float minVal, float maxVal)
{
    float f1 = value - minVal;
    float f2 = maxVal - minVal;
    return (f1 % f2) + minVal;
}

public override void _Process(float delta)
{
    _angleFrom += _rotationAngle;
    _angleTo += _rotationAngle;

    // We only wrap angles when both of them are bigger than 360.
    if (_angleFrom > 360 && _angleTo > 360)
    {
        _angleFrom = Wrap(_angleFrom, 0, 360);
        _angleTo = Wrap(_angleTo, 0, 360);
    }
    Update();
}

また、これらの変数を利用するために _draw() 関数を変更することを忘れないでください:

func _draw():
   var center = Vector2(200, 200)
   var radius = 80
   var color = Color(1.0, 0.0, 0.0)

   draw_circle_arc( center, radius, angle_from, angle_to, color )
public override void _Draw()
{
    var center = new Vector2(200, 200);
    float radius = 80;
    var color = new Color(1, 0, 0);

    DrawCircleArc(center, radius, _angleFrom, _angleTo, color);
}

実行しましょう!動作はしますが、アークがものすごい速さで回転しています!何故でしょうか?

その理由は、GPUが実際にできるだけ速くフレームを表示しているからです。この速度で図面を「正規化」する必要があります。そのためには、_process() 関数の delta パラメータを利用する必要があります。delta には、最後にレンダリングされた2つのフレーム間の経過時間が含まれます。通常は小さい(約0.0003秒ですが、これはハードウェアによって異なります)ため、delta を使用して描画を制御すると、プログラムがすべてのハードウェアで同じ速度で実行されます。

この場合、単に _process() 関数で rotation_angle 変数に delta を乗算するだけです。このように、2つの角度は、レンダリング速度に直接依存する非常に小さな値で増加します。

func _process(delta):
    angle_from += rotation_angle * delta
    angle_to += rotation_angle * delta

    # We only wrap angles when both of them are bigger than 360.
    if angle_from > 360 and angle_to > 360:
        angle_from = wrapf(angle_from, 0, 360)
        angle_to = wrapf(angle_to, 0, 360)
    update()
public override void _Process(float delta)
{
    _angleFrom += _rotationAngle * delta;
    _angleTo += _rotationAngle * delta;

    // We only wrap angles when both of them are bigger than 360.
    if (_angleFrom > 360 && _angleTo > 360)
    {
        _angleFrom = Wrap(_angleFrom, 0, 360);
        _angleTo = Wrap(_angleTo, 0, 360);
    }
    Update();
}

もう一度実行しましょう!今度は、回転が正常に表示されます!

ツール

エディタでノードを実行しているときに独自のノードを描画して、いくつかの機能または動作のプレビューまたは視覚化として使用することもできます。

スクリプトの先頭で "tool" キーワードを使用することを忘れないでください(これが何をするのかを忘れた場合はリファレンスの GDScriptの基本 を確認してください)。